化学科のゼミ

「狩野研究室」

STUDENTS VOICE

充実の実験環境で
新たな化合物の合成を目指す!

青木孝介

理学部化学科4年 東京都・私立拓殖大学第一高等学校 出身

高校生の頃、大学案内に掲載されていた化学科の研究室の写真を見て、その綺麗さと国公立の大学にも引けをとらないという実験環境に魅了され本学化学科に進学。4年次に所属する研究室を選ぶ際には、狩野直和先生の研究室が目指す「新たな化合物の合成」という点に刺激を受け、志望しました。現在は空気中の水分によって分解されてしまう不安定な物質を合成し、さらにそれを反応させて未知の化合物を合成する実験に取り組んでいます。一度失敗しても、条件を変えることで上手くいくこともあり、面白さとやりがいを実感するとともに、週末には勉強会があるため、学力の向上も感じられます。現在研究室で行っているように、将来は新たな発見を追究するような職に就きたいです。

ABOUT SEMINAR

自分の手で、
世界初の物質をつくり出せる研究

目指すのは、世界初の化合物

医薬品や化学繊維、プラスチックなど、私たちの身の回りは様々な化合物であふれています。また、スマートフォンに使用される有機ELなどは特定の化合物の性質を利用して開発されたものです。さて、どのようにして化合物はできるのでしょうか? 簡単にいえば、原子の手と手をつなぎ合わせたり、手と手とをつなぎ換えたりすることでつくることができます。私たちの研究室では多様な元素に迫り、原子を操ることで、世の中にはまだ存在していない化合物をつくり出すことや、そのための方法(有機反応)の開発を目指しています。

高校の化学の授業で繊維を染めるアゾ染料実験をした人も多いと思いますが、従来は蛍光を発しないと考えられていたアゾベンゼンに、特殊なホウ素を結合させることで、強く蛍光を発するアゾベンゼンが合成できます。また、人間の手が2本と決まっているように、各原子の手の数もそれぞれ決まっていますが、場合によっては阿修羅像のように多くの手をもたせることも可能です。この研究室では、この世にはまだ存在しない世界初の化合物をつくり出すことを目指していますので、この研究室から50年後や100年後の未来の生活を支える化合物が誕生するかもしれません。

人生のあらゆる局面で
適切な判断ができるように

学生たちは各自のテーマに取り組みながら、それぞれ3週間に1回のペースで実験結果を発表し、進捗状況を研究室のメンバー全員で確認し、問題点の共有と解決策の検討を行います。その際に「化合物が合成できた」と思える実験事実があったとしても、実験データを分析すると「できていない」と判明することがあります。または、予想外の化合物が合成されていることもあります。そのため、データに基づいて客観的に判断することが求められます。研究室での様々な経験によって、科学研究を実行する能力やコミュニケーション能力は育まれますが、それ以上に、学生たちには人生のあらゆる局面で適切な判断を下せる力を身につけてもらいたいと考えています。

狩野直和 教授

東京大学大学院理学系研究科化学専攻博士課程修了。マサチューセッツ工科大学化学科博士研究員、東京大学大学院理学系研究科化学専攻准教授を経て、2018年より現職。専門:有機典型元素化学。