宇宙利用論|宇宙ビジネス創出と宇宙の平和利用
2024.06.10
文学部英語英米文化学科4年、国際社会科学部国際社会科学科4年、理学部物理学科2年、渡邉 匡人 教授
講義テーマ:宇宙ビジネス創出と宇宙の平和利用
本科目では、「地球を含むすべての天体・宇宙空間を平和的かつ持続的に利用する方法」について考察を深めます。宇宙利用・ビジネスの分野で第一線で活躍するゲストに実体験を聞く機会を設け、学術研究にとどまらない学びの場を創出。広範な分野にわたる視点から「宇宙利用」を捉え、文理融合の知見を醸成します。
自分にはない発想に触れて気づいた"想像力"の大切さ
S.Dさん
文学部英語英米文化学科 4年
静岡県・加藤学園暁秀高等学校出身
高校生の頃から興味があった宇宙開発や宇宙ビジネスを体系的に学ぶチャンスだと思い、本科目を受講。ロケットや人工衛星開発の技術から運用方法など、多様な切り口から宇宙開発・利用について学ぶことができました。宇宙飛行士の方に実体験に基づいたお話を聞いたことも強く印象に残っています。学びの中で感じたのは、新しい発想やビジネスを生み出すには"想像力"と"常に学ぶ力"が必要であるということ。友人から出る斬新なアイデアに触れて、知識を追い求めるばかりでなく、想像力を駆使して自分なりの答えを導くことも大切だと気がつきました。
ひとつの考えや価値観にとらわれないことが新しい答えを導く鍵となる
Y.Nさん
国際社会科学部国際社会科学科 4年
東京都・お茶の水女子大学附属高等学校出身
法律、経済、社会といったさまざまな学問分野を横断しながら「宇宙利用」という新しい領域にアプローチできることに本科目の面白さを感じています。異なる学部の学生とディスカッションをする機会も多く、対話を通じてお互いの知識やアイデアを組み合わせた先に"革新の芽"が生まれることを体験的に学べました。また、宇宙という今までにないスケールで物事を見つめた経験が教えてくれたのは、自らの視野の狭さ。物事を自分の物差しだけで判断しないように意識するようになりました。ここで得た力を就職先のゲーム会社で発揮し、新しいエンタメ体験を創出したいです。
身近になる宇宙を自分事として捉え積極的にかかわっていく
T.Nさん
理学部物理学科 2年
神奈川県・桐光学園高等学校出身
本科目を通じて感じたのは、宇宙は想像以上に身近であるということです。スマートフォンの位置情報サービスなど私たちの生活に密着した場面で宇宙利用が進んでいます。もう「遠い宇宙の話」ではなく、自分ごととしてかかわる重要性を痛感しました。自分ごと化のために意識したのは、積極的に意見を言うこと。宇宙利用のためのルール整備など、専攻と異なる分野に話が及んだとき、自分なりに考えをまとめて発言することで"自分の言葉"で内容を理解できるようになりました。今後、スペースデブリ※の処理について技術と法整備の双方から研究を深めていきたいと考えています。
※軌道上にある不要な人工物体のこと
未知の領域に踏み込み、今後の社会で不可欠な複合的な力を身につける
渡邉 匡人 教授
理学部生物理学科
現在、さまざまな企業や人々が新たな産業分野として着目している宇宙事業。まずは世界の現状を知り、平和的かつ持続的に宇宙を利活用するための課題は何か、またどのような可能性を秘めているか等について考えを深めていきます。一言に宇宙利用と言っても科学技術や環境、法律など関連分野は多様です。そのため、文系や理系といった従来の学問領域にとらわれない視点からのアプローチが求められます。本科目の複合的な学びにより得られる課題解決能力や新規ビジネス提案力は、宇宙利用の分野はもちろん、今後の地球上における持続可能な社会の実現に貢献するものであると確信しています。
※所属・肩書等は取材当時のものです。