法学科|既存のルールを疑い、最適な法の在り方を模索する
2025.06.12
小山田 朋子 教授、法学科4年

教員に聞く研究知
小山田 朋子 教授
[専門]英米法
医療、広告、司法、芸術など、多岐にわたる分野でAIの活用が広がる昨今、どこまでAIに任せることが許されるのでしょうか。こうした線引きには人それぞれの基準があるため、AI法についてのディスカッションでは、疑問点を出し合ったり、意見を戦わせたりと、学生たちの熱が入ります。ゼミでは、アメリカで広く利用されている再犯予測アルゴリズムや、EUで成立した包括的なAI法などにも触れながら、必要な法政策や社会的な課題について考えていきます。AIとは何かを考えることは、人間とは何かを見つめ直すことにもつながり、議論のしがいがあるテーマです。皆さんには率直な意見交換を通じて「他者の意見を受け止める力」を磨いてほしいと思います。
学生に聞く統合知
K.Iさん
神奈川県・県立追浜高等学校 出身
AI法はまさに作成途中の法律で、世界各国での法整備の状況も異なります。ゼミでは、各自がその課題について調べてきて発表をし、学生同士で議論。本当に現状のルールで問題ないのか、自分ならどのような法律を定めるかを繰り返し考察するうちに、既存の法律の課題について考える習慣がつきました。これは、ほかの専門科目でも役立ち、法律を自分事として捉える視点や、複雑な条文の要点を理解する力につながっています。また、発表では調べた内容を整理し、わかりやすくまとめるスキルが磨かれました。卒業後は障害者福祉の仕事に就く予定です。ゼミで学んだAIや法律の知識を活かし、サービスを利用する方や支援員にとってよりよい提案をしていきたいと思います。
専門分野を究める
英米法ゼミ
現代社会に必要な法政策とは何かを、欧米の法律を参考にしながら考察。「プライバシー」「AI」など、時代の変化により新たに生まれたテーマを対象にディスカッションを行います。
※所属・肩書等は取材当時のものです。