経済学科|個性的なゼミ生たちと、一緒に成長
2019.06.05
清水 順子 教授、経済学科2年
STUDENT'S VOICE
個性的なゼミ生たちと、一緒に成長
S.Kさん
栃木県・県立宇都宮女子高等学校 出身
2年次1学期に履修した「国際金融論」の授業がとても興味深かったことや、社会の仕組みを深く学べると思ったことから、国際金融論を専門とされている清水順子先生のゼミを志望しました。ゼミでは、テキストの輪読を通して基本的な知識を養っています。また、学生は毎週為替市況報告も行うのですが、金利の引き上げなど直接的な要因によって為替相場は変動するだけでなく、各国首脳のSNSでの発言などにも反応するなど、いつもたくさんの驚きがあります。のんびりした学生やガツガツした学生など、個性的なゼミ生たちとのグループワークは毎回新しい発見があって面白く、みんな清水先生の無茶ぶりにはとても鍛えられています!
ABOUT SEMINAR
1個100円のハンバーガーから探る将来の為替相場
同じモノでも国ごとに異なる、販売価格
世界中に店舗をもつ某ハンバーガーショップ。どの国の店舗も基本的には同じメニューですが、販売価格は国ごとに違います。例えば、日本ではハンバーガー1個100円でも、国によっては日本円換算でその約2倍、または半額くらいになる場合もあります。このような価格差が生じる要因のひとつが、外国為替です。
普段はあまり意識しないかもしれませんが、お金の価値は日々、変化しています。日本では「円安・円高」と表すように、その国のお金の価値が高ければ(日本では円高)、海外から安くモノを購入できるため、販売価格も安くなる方向に進むわけです。モノの適正価格に目が向くだけでなく、ハンバーガーの価格から外国為替レートを探る(購買力平価)ことも可能です。現在の円相場は割高か割安か、または適正なのかを判断できる材料になります。
別名「ガチゼミ」。苦労するほど実りは大きい
為替相場は、トランプ米大統領が「ドル高は望ましくない」(貿易に不利との考えから)と発言しただけで変動することもあります。ゼミでは毎回学生にそんな外国為替市場の市況報告をしてもらっています。為替市場の情報を収集し、それを資料にまとめてプレゼンすることで、"為替相場は何に影響を受けているのか"を的確に捉えられる力が身につくようになります。すると、ネットニュースを見ていても「これから円安になるかも」と社会の動きと相場を結びつけられるようになるのです。
ゼミでは学生がチームで円相場の予想を競う「全国学生対抗円ダービー」や、金融分野の小論文・プレゼンテーションコンテスト「日銀グランプリ」などにも参加し、自分の相場予想や考察力を大いに発揮する機会を設けています。とても忙しく大変なゼミのため、別名「ガチゼミ」とも呼ばれているようですが、大変な分、このゼミを通して学生たちは大きく成長していますし、それを見るのが私の楽しみです。
清水 順子 教授
一橋大学経済学部卒業。その後Chase Manhattan銀行、日本興業銀行(London、本店)などに勤務。2004年3月、一橋大学大学院商学研究科博士課程修了、博士(商学)取得。2012年4月より現職。
※所属・肩書等は取材当時のものです。