ディベートを繰り返した日々は、サッカーの魅力を伝える力に
2021.07.10
黒田 卓歩
黒田 卓歩
KURODA Takuto
公益財団法⼈⽇本サッカー協会 マーケティング本部プロモーション部プロモーショングループ
2016年 法学部政治学科 卒業
現在のお仕事内容を教えてください
公益財団法⼈⽇本サッカー協会(JFA)のプロモーション部に所属し、人々にサッカーの魅力を広めるため、サッカー⽇本代表をはじめとするサッカー界の情報を発信しています。私は主に各種SNSを運営し、PR映像やドキュメンタリー映像の制作を担当しています。
公益財団法人とはどのようなものですか?
組織の利益のためでなく、"公益"=社会一般の利益のため、事業を通じて社会貢献することが目的です。私も、JFAの「サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し、人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する」という理念のもと、公益のために仕事をしているという実感をもてています。
現在の道に進んだきっかけは?
学生時代、学内の輔仁会サッカー部に所属し、サッカー日本代表戦の運営を手伝う機会に恵まれました。そのとき、満員のスタジアムが一体となって盛り上がる光景に心を奪われ、スポーツを仕事にしたい気持ちが芽生えました。ただ、就職活動では「スポーツ業界はムリだろう」と漠然と考え、「⼈の⼼を動かしたい」という軸で選んだITサービス企業へ入りました。そこでスポーツイベントの商談に携わった際、「やはりスポーツの近くで仕事がしたい」という想いが再び強まり、転職を決意しました。希望をかなえることができ、充実した日々を送っています。
学習院大学での経験は、どのように仕事に活きていますか?
所属していた⻄洋政治思想史演習というゼミでは、政治思想に関する⽂献を読み込んで⾝の周りの内容に落とし込み、論点を絞ってメンバー間でディベートするというのが主な内容でした。試⾏錯誤しながら、様々な情報を⾃⼒で調べた経験や、多様な意⾒をまとめ論理的に結論を出す過程は、カメラマンや広告代理店など多種多様な関係者とチームを組んで進める現在の仕事に役⽴っていると思います。
特に記憶に残っているお仕事のエピソードを教えてください
在学中の2014年に旧国⽴競技場改修前のファイナルイベントで、会場のビジョンに最後に流れた映像に涙が出るほど感動したことを今も鮮明に覚えています。それから約6年後の2020年1⽉1⽇、新国⽴競技場で初めて開催されたスポーツイベントである天皇杯決勝の選手入場前カウントダウン映像を、仕事として手がけました。自分が携わった映像で、約6万⼈の観客の盛り上がりがクライマックスに達したところで選手が入場して来る姿を見たときは、⾔葉では⾔い表せないほど、⼼が震えました。 コロナ禍では日本代表選手のトレーニング動画などを配信しましたが、反響の大きさから改めてスポーツの力を実感しています。
受験生へのMESSAGE
勉強としての英語ではなく、コミュニケーションツールとしての英語を身につけられるといいと思います。私も流ちょうに話せるわけではありませんが、学⽣時代にもっと学んでおけば...という想いがあります。社会⼈になって英語が話せると仕事の幅も広がり、キャリアステップも変わってきますよ。
※所属・肩書等は取材当時のものです。