深く学べた"表現の本質"が仕事に応用できている
2021.07.10
宇賀神 美雪
宇賀神 美雪
UGAJIN Miyuki
日本アイ・ビー・エム株式会社 グローバルビジネスサービス
2009年 文学部ドイツ語圏文化学科 卒業
現在のお仕事内容を教えてください
⽇本アイ・ビー・エム株式会社で業務改⾰コンサルタントとして働いています。さまざまな"モノ"を生み出す製造業を中心に、企業の業務改⾰を推進するために経営者や担当者の方々と議論や検討を重ねています。コストダウンのための業務効率化やプロジェクトの海外展開などそれぞれ異なる課題をおもちですが、コンサルタントとして解決策を見いだすだけではなく、それらを実行するため、変化を受け入れてもらう"説得"も業務のひとつとして行っています。
現在の道に進んだきっかけは?
まず高校時代にアメリカへ留学した際にドイツ人の方と交流した経験から、「ドイツ文化を深く学びたい!」という想いもあり、学習院大学のドイツ語圏文化学科を目指しました。そして学科で学ぶなかで海外の人と仕事をしたいと考え、当初は商社に入社。その後、自分の能力をより向上させたいとコンサルティング会社へ転職しました。そこでの経験から、海外における日本製品のブランド力低下を肌で感じ、日本の製造業がまた国際社会での競争力を高められるよう、少しでも貢献したいと考え、製造業としてのバックグラウンドをもってコンサルティングを行っている現在の会社に転職しました。
学習院大学での経験は、どのように仕事に活きていますか?
各企業の方々と議論を進めるなかで、ドイツ語圏文化学科の授業で学んだレトリック(比喩表現)が大いに役立っています。当時はプロパガンダ(政治的な宣伝活動)をテーマに考察を深め、人の心に伝わる言葉や印象に残る表現には明確な理由があると学べたことが、仕事のコミュニケーションのベースとなっています。
大学時代の思い出やエピソードを教えてください
ワンキャパスのなかで、理学部など自分と全く異なる分野を研究する学生や先生と日常的に触れ合えたこと、所属していたラクロス部の仲間と多くの時間を共有しながら、チーム一丸となって日本一を目指した日々は思い出深いです。現在の業務はチームで取り組むため、メンバー間での意識の共有や多様性の理解が必要になりますが、そういった面でも、学習院大学での日々が糧になっていると思います。
受験生へのMESSAGE
学⽣時代を振り返ってみると、⽬標に向かってチームで挑戦した経験はよかったと考えています。⾃分の強みはもちろん弱さにも気づくことができますし、⼀⽣の仲間に出会えることもあります。私の場合もラクロス部の仲間は家族のような存在でした。また、学業面でいえば、限られた時間と情報のもとでアウトプットする⼒を養うために、読解⼒や作⽂⼒などは学⽣時代に培っておくといいですね。社会に出て必ず役立つはずです。
※所属・肩書等は取材当時のものです。