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化学科|ここにしかない知見をもとにした研究に没頭

2024.02.26

理学部 ゼミ紹介

秋山 隆彦 教授、化学科4年

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教員に聞く研究知

秋山 隆彦 教授

[専門]有機合成化学

金属を含まない有機分子である「有機触媒」は、2021年のノーベル化学賞の受賞対象にもなった注目の触媒です。これまで一般的に触媒に用いられていた金属錯体よりも安価で、毒性が低く環境にやさしいため、SDGs達成に貢献するとして重要視されています。私の研究室では、2004年にキラルリン酸が優れた触媒作用を示す有機触媒であることを発見。この触媒を用いた触媒反応の開発研究を行っています。反応条件をわずかに変えるだけで、得られる化合物や収率が変化するため、有機合成化学は新たな可能性が詰まった分野。副生成物や廃棄物を出さない反応の開発を通じて、環境調和への貢献を目指します。

学生に聞く統合知

Y.Kさん

埼玉県・東京農業大学第三高等学校 出身

当研究室の最大の魅力は、世界的に有名な秋山先生が開発したキラルリン酸触媒の反応研究ができること。私はキラルリン酸金属塩を触媒として用いて、不斉炭素を構築する不斉還元反応の開発を目的とした実験を行っています。実験で失敗した際には先生が一緒に解決策を考えてくださり、心強いです。実際に手を動かして自分の納得がいく結果が得られるまで試行錯誤を重ねる中に、研究のやりがいと楽しさを実感。先生と密にコミュニケーションをとりながら理解を深める日々が成長につながっています。卒業後は化学科・秋山研での学びを活かし、医薬品や化粧品、化学素材などの開発研究分野で社会に貢献したいと考えています。

専門分野を究める

秋山研究室

医薬品や農薬、液晶、伝導体などの原料となる有機化合物を効率よく合成する「触媒(有機触媒)」の開発研究を行っています。

※所属・肩書等は取材当時のものです。