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化学科|物質の特性を知り環境にやさしい技術を開発したい

2025.06.12

理学部 ゼミ紹介

稲熊 宜之 教授、化学科4年

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教員に聞く研究知

稲熊 宜之 教授

[専門]無機固体化学

無機固体化学とは、無機固体物質を合成し、その構造や性質を解明する学問。電気・電子材料等の開発の基礎となるなど、他の領域ともかかわりが深い分野です。研究では、さまざまな元素を組み合わせて繰り返し実験を行います。合成の結果、これまで知られていなかった物質の構造や特性が見つかることも。未知の発見に向けて試行錯誤する営みは、無機固体化学研究の醍醐味といえるでしょう。実験が思い通りにいかなくても、その結果には必ず意味があります。大発見につながる可能性もあるので、学生たちには失敗を恐れず取り組むよう指導しています。研究を通じて科学的な基礎知識と論理的思考力を身につけ、何事においても自発的に行動できるようになってほしいと思います。

学生に聞く統合知

T.Nさん

埼玉県・県立草加高等学校 出身

研究を始める前には、指導教員と話し合って研究の方向性を定めます。それ以降は自分で段取りや実験方法を考えて主体的に研究を進めていく必要があり、計画力が鍛えられるとともに、定期的な進捗報告を通じて、専門的な内容をわかりやすく伝える力が身につきました。将来は持続可能な社会に貢献する仕事に就きたいと考えています。きっかけは、中学生のときに地元の川が工場排水で汚染されてしまったこと。化学物質が自然に与える悪影響を身近に目の当たりにし、環境問題に関心を持つようになりました。現在世界では金属資源の枯渇や採掘による環境破壊が問題となっています。研究室での学びを活かして、環境にやさしい技術を開発していきたいです。

専門分野を究める

稲熊研究室

無機固体化学の基礎を学びます。定期的に進捗を確認する「研究報告」や英語の論文を読み発表する「雑誌会」を実施。夏休みには他大学の研究室と合同でセミナーを開催し、親睦を深めています。

※所属・肩書等は取材当時のものです。