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史学科|他分野からの刺激を糧に歴史を紐解く

2024.06.10

文学部 ゼミ紹介

海老根 量介 准教授、史学科4年

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教員に聞く研究知

海老根 量介 准教授

[専門]中国古代史

古代史は新しい時代に比べて極めて史料が少なく、たいていの場合、これまで何度も取り上げられてきた史料を用いざるを得ません。私が専門としている中国の春秋戦国~秦漢時代も同様です。ところが、実際に文献を丁寧に読み込んでいくと、従来の研究では注目されてこなかった意外な論点が浮かび上がってくるなど、不思議と新しい発見があります。授業で『史記』を細部にわたって「しつこく」読むのは、そうした発見をする悦びを、学生たちに体験してもらいたいから。四苦八苦しながら書物と向き合い、浮かんでくるアイデアを拾い上げ、独自の論にまとめ上げる。そんな能動的な学びから得られる充実感を、皆さんも味わってみませんか。

学生に聞く統合知

M.Oさん

千葉県・市原中央高等学校 出身

学習院大学の史学科は、日本史・東洋史・西洋史を横断して学べ、多角的な視点で歴史を扱えるという魅力があります。実際に入学してみると、先生や大学院生とのコミュニケーションが盛んで、異なる分野からの刺激を自身の研究に活かせています。古代の文献には「伝言ゲーム」のように読み継がれるうちに人の手が加わって、どこかで間違いが生じるものもあります。その違いを見定めるためには、現状を疑い、真剣に文章と向き合いながら、膨大な時間をかけて史料の捜索や先行研究の整理をしなくてはなりません。忍耐力や粘り強さはもちろん、ゼミの仲間と議論しながら取り組むことで、クリティカルシンキングも身につきます。こうした力は社会人生活の多様な側面で活用できると確信しています。

専門分野を究める

東洋古代史ゼミ

2・3年次は、前漢時代に司馬遷によって編纂された歴史書『史記』を講読。4年次は各自興味のある分野を掘り下げて、それまで培った読解力や知識を土台に卒業論文を執筆します。

※所属・肩書等は取材当時のものです。