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日本語日本文学科|言葉を細分化、分析しつつ、古代日本語の世界を俯瞰する

2024.06.10

文学部 ゼミ紹介

勝又 隆 教授、日本語日本文学科4年

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教員に聞く研究知

勝又 隆 教授

[専門]古代日本語・日本語文法史

『万葉集』に見られる日本語と、現代日本語。両者を比べると、形は同じでも意味の異なる言葉や意味は似ていても役割の異なる語などに出合うことがあります。一方で、千年以上ほとんど変わらない部分もあり、日本語が古代から少しずつ姿を変えながら、連綿と受け継がれてきたことがわかります。このように日本語の歴史の研究には、現代日本語とよく似た他言語に出合う面白さと、普段私たちが当たり前に使っている言葉を客観的に捉え直す、再発見の驚きがあります。演習や卒業論文では、対話を通して学生一人ひとりの興味・関心から研究テーマを見つけていきます。言語を客観的に観察し、あらゆる方向からその実態を探っていきましょう。

学生に聞く統合知

A.Kさん

東京都・和洋九段女子高等学校 出身

古代の文献は漢字で表記されていることに加え、資料によっては文体も異なることから、考えられる漢字の読みの候補を整理し、分析することが必要になります。また、漢文をもとにしているので、中国での用法との相違点の確認も重要です。地道に手を動かして調べながら卒論指導を受ける中で、一つの視点だけでなく複数の角度から比較をして日本語について考えられるようになりました。卒業後は、日本語の歴史や運用法を伝えられるような道に進みたいと考えています。言葉の意味や変遷を知ることは、話し手が真に伝えたいことを理解することにつながります。私自身、日本語の発信者としても受信者としても、言葉の意味や文脈に、真摯に向き合っていきたいです。

専門分野を究める

日本語学演習

奈良時代の歌集である『万葉集』を対象に、語彙や音韻、表記、文法など、さまざまな面から当時の日本語の実態について分析・考察。現代語とも比較しながら日本語の歴史を研究します。

※所属・肩書等は取材当時のものです。