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フランス語圏文化学科|真摯な解釈と易しく伝える力でおもてなしの心を

2025.06.12

文学部 ゼミ紹介

志々見 剛 准教授、フランス語圏文化学科4年

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教員に聞く研究知

志々見 剛 准教授

[専門]16世紀フランス文学、思想

今年は「carpe diem」(「時を摘め」=現在を楽しめ)という古代ローマの詩人・ホラティウスの詩に登場するテーマを、16~19世紀のフランスの詩人たちがどのように解釈して自らの作品に取り入れたのかを学びました。同じ「carpe diem」でも、人生のむなしさを嘆いたり、刹那的な快楽に走ったり、恋人への口説き文句に遊び心を交えて使ったり。それぞれの詩の歴史的・文化的な背景、形式や技巧を分析すると、作品ごとにさまざまなニュアンスの違いが見えてきます。自分の母語ではないフランス語で書かれた、歴史的にも文化的にも隔たりのある作品を、自分の中で咀嚼するには労力がいります。けれども安直に結論を急がず、じっくり物事と向き合う態度を養うための手助けになればと考えています。

学生に聞く統合知

H.Aさん

東京都・白百合学園高等学校 出身

幼少期をフランスで過ごし、フランスが大好きに。語学ではレベルに応じた授業を履修でき、同時にフランス語圏の文化を多角的に学べる本学科は、関心を究めるには理想の環境でした。フランス語の詩は音節によって単語の順番が入れ替えられたり、言葉が省略されたりと、一般的な文章よりも意味を掴みにくいのが特徴。また、16世紀に書かれた詩は神話的な要素や現代では使われない語句も多く、難解です。そのため翻訳の際は時代背景を考慮しながら、誰にでも理解しやすい表現となるよう努めました。身につけた語学力と共に、ゼミで培った相手にわかりやすく伝える力をさらに高め、卒業後は客室乗務員として、日本らしいおもてなしの心を、世界中のお客様に届けていきたいです。

専門分野を究める

志々見ゼミ

主に16世紀に書かれたフランスの文学作品の読解と、日本語への翻訳を通じて、フランス語やフランス語圏の文化について学びます。時代背景や詩人の心情を考察しながら、適切な訳を探究します。

※所属・肩書等は取材当時のものです。