英語英米文化学科|多角的な視点で英語という言語を紐解き、本質を見抜く洞察力を
2025.06.12
今野 弘章 教授、英語英米文化学科4年

教員に聞く研究知
今野 弘章 教授
[専門]英語学・言語学、語用論
本ゼミには英語という言語について、何かしら不思議を感じている学生が集まっています。なぜ形容詞のopenとclosedでは、後者のみ語の形が受動態と同じなのか。なぜ完了の意味を表す熟語には、"use up"の"up"や「書き上げる」の「上げる」など、上方向と関係する語が英語・日本語共通で使われるのか。このように、ふだん無意識に使っている言葉のしくみを明らかにしていくところに、言語を研究する醍醐味はあります。また、外国語としての英語と、母語としての日本語を比較・対照すると、英語だけでなく日本語についての理解も深まります。英語と比べることで初めて見えてくる日本語の姿、これもやはり言語に関する無意識の領域に触れる面白さです。
学生に聞く統合知
A.Aさん
東京都・都立昭和高等学校 出身
高校生のころから言葉について考えることが好きだった私にとって、言語学を学べる本学科は最適の環境でした。ゼミでは、文献の内容をまとめて発表したり、興味のある言語現象を分析したりします。一人の問いを全員で共有し深めていくので、思いもよらぬ着眼点や発想を得られ、刺激を受けています。例えば、自分にとっては自然であっても、他人にとっては不自然に感じられる表現があると気づかされることも。ひとつの言葉に対してさまざまなアプローチをする言語学を通じて、物事を多面的に捉え正確に把握する力や、「普通」を疑い、捉えなおす洞察力が鍛えられました。卒業後は大学院へ進み、他領域の見識も深めることで奥深い言葉の世界をさらに探究したいと思います。
専門分野を究める
言語・教育コースゼミナールB
言語学の専門知識を身につけながら、発表の構成や資料の作り方など、聞き手に届くプレゼンテーションを体験的に学んでいきます。発表後はクラス全体でディスカッションを行い、理解を深めます。
※所属・肩書等は取材当時のものです。