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ドイツ語圏文化学科|知識が次の学びへつながり、知見の深まりを感じる

2024.02.26

文学部 ゼミ紹介

小林 和貴子 教授、ドイツ語圏文化学科4年

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教員に聞く研究知

小林 和貴子 教授

[専門]ドイツ文学、メディア論

ドイツ語圏の地域研究の面白さは、生きている「いま」がどんな時代であるかを知り、今後を生き抜く知恵を得られるところにあります。第二次世界大戦後のドイツを例に挙げましょう。2度の世界大戦を引き起こしたドイツが大戦後に見せたのは、ヨーロッパ統合に対する積極的な姿勢。その裏には、周辺国と協調した平和な国であることを示し、過去を乗り越えてヨーロッパの一員であり続けたいというドイツの切実な思いがあります。また一方でこのドイツの姿勢を、統合を通してヨーロッパの平和を実現する未来に向けた動きと捉えることも可能です。ひとつの問題を、未来につなげる形で解きほぐす。このような思考を育み、未来社会を生き抜く知恵へと結びつけるのが本研究のねらいです。

学生に聞く統合知

S.Yさん

東京都・都立日比谷高等学校 出身

文献講読やディスカッションを通じて、冷戦期の東西ドイツの歴史や世界秩序への理解を深めています。東西ドイツがそれぞれナショナル・アイデンティティをどこに見出し、どのような形でグローバル化を果たそうとしたのかなど、取り上げるテーマは多岐にわたります。ひとつのテーマから派生して別の要点が出てくることも。小林先生から新たな問題が提起されることもあり、自らの考えが深まっていくことを体感します。また研究活動では日本との比較を行うことが多く、無意識にあった先入観が取り払われて視野が広がる面白さも実感。それにより、今まで以上に情報の信憑性や客観性に気を配り、広い視野を持って事実を捉えようとする姿勢が身につきました。

専門分野を究める

現代地域事情コースゼミナール

「いま」を切り口とした、現代ドイツ語圏におけるさまざまな地域事情を研究。数多くの戦争を経て現在の欧州の形となったEU(ヨーロッパ連合)の歴史や移民・難民などをテーマに取り上げます。

※所属・肩書等は取材当時のものです。