資料
請求

ドイツ語圏文化学科|言語が映し出す世界観の差異を探究する

2025.06.12

文学部 ゼミ紹介

清野 智昭 教授、ドイツ語圏文化学科4年

24.10.9-1141.jpg

教員に聞く研究知

清野 智昭 教授

[専門]ドイツ語学、コーパス言語学、ドイツ語教授法

私たちは普段「地位が上」や「気分が上向く」といった表現を使います。しかし本来「上」という言葉は空間的な位置関係を表すもので、社会的な地位や心理的な状態を示す言葉ではないはずです。このように我々は無意識に特徴的な言葉の使い方をしており、それはどの言語にもある普遍的な現象であることもあるし、特定の言語の物の見方が表れていることもあります。ドイツの文豪・ゲーテの言葉にある通り、外国語について知らなければ日本語について知らないのと同じ。本ゼミでは日本語とドイツ語における言葉の使われ方を丁寧に調べ上げ、ドイツ語における物事のとらえ方を探っていきます。言語に隠された"世界の見方"を浮き彫りにする、「ドイツ語認知言語学」が持つミステリーのような面白さを一緒に味わってみませんか。

学生に聞く統合知

R.Kさん

埼玉県・星野高等学校 出身

認知言語学という枠組みでドイツ語を理解することは、ドイツ語圏における価値観の理解につながります。言葉の使われ方を手掛かりに、地域によって考え方の違いが存在することを実感し、相手のバックグラウンドに配慮してコミュニケーションを取る姿勢が養われました。これは今後さらにグローバル化が進む社会で必ず役に立つでしょう。また、これからは本ゼミで学んだ、物事を多面的に考える力を社会で発揮していきたいです。将来は地方創生に貢献する仕事に就き、一人ひとりのふるさとを活性化し、誰もが地元に誇りを持てるようにすることを目標にしています。

専門分野を究める

言語・情報ゼミ

人間が世界をどのように認識するのかを言葉の使い方から考察する、認知言語学的視座によりドイツ語を分析。日本語の資料と比較しながら、特徴的な表現方法や物事のとらえ方について研究します。

※所属・肩書等は取材当時のものです。